「空き家の譲渡所得3,000万円特別控除」とは?
こんにちは。
川木建設 不動産相続相談室の夢川です。
2022年10月19日(水)より、「不動産相続勉強会」第13クールがスタートいたしました。全5回ともに満席で、初回も盛況のうちに終了いたしました。最終回を迎える12月末まで、皆様にお役立ていただける不動産と相続の知識をしっかりとお届けしてまいります!
さて、前回はご実家を相続した場合の相続登記に関する話題を取り上げました。今回は相続登記が済み、ご売却される段階で皆様が気にされている税制特例をご紹介したいと思います。
相続されたご実家を売却する方にご注目いただきたいのが、「空き家の譲渡所得3,000万円特別控除」です。概要としましては、「相続によって取得した空き家を、被相続人が死亡した日以降3年を経過した年の12月31日までに譲渡したときは、譲渡して得た利益から3,000万円を控除できる」という、非常に大きな優遇措置となっています。こちらの特例を使用するための主な適用要件を以下に挙げてみます。
【空き家の譲渡所得3,000万円特別控除 主な適用要件】
・被相続人が一人暮らしであったこと。
・昭和56年5月31日以前に建築された建物であること。
・相続から譲渡まで、引き続き空き家であること。
・平成28年4月1日から令和5年12月31日までに譲渡すること。
※その他、細かな要件がございますので、ご利用の際は十分にご確認ください。
ご覧いただいたとおり、令和5年12月31日までの譲渡が適用期限となっています。こうした特例は延長される場合も多いのですが、まずは来年末を一つの目安として早めに動かれることをお勧めしています。
ちなみに、建物の建築時期についても要件がありますね。「昭和56年5月31日以前」というのは、以前の耐震基準(いわゆる旧耐震)が適用されており、現在の耐震基準に適合していない建物が対象になっているということです。実際にご売却される際には、状況により建物の解体や耐震リフォームが必要となってきますので、その点もご注意いただければと思います。
不動産相続勉強会では、不動産の相続や売却に関連したタイムリーな情報をお届けしております。「うちの場合はどうなの?」と思われた方、ぜひ勉強会にご参加ください。無料の個別相談も行っておりますので、皆様のご利用をお待ちしております。