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「エンディングノート」を書く意義とは?

こんにちは。

川木建設 不動産相続相談室の夢川です。

 

今月から不動産相続勉強会が再開し、皆様からご質問をいただく機会も増えてきました。今回は先日いただいたご質問についてお答えしたいと思います。

 

【Q.「エンディングノート」を書いておく意義は何ですか?】

 

昨今、終活の一つとして、エンディングノートの作成が注目されています。メモリーノート・相続ノートなど名称はさまざまですが、書店でも特設コーナーが設けられていたりします。ボリュームや内容はさまざまですが、財産を遺すご本人についての情報と、各種財産についての情報をまとめて記入できるノートになっています。遺言書と異なり、法的な役割を担うものではありませんが、どのような意義があるか改めて考えてみたいと思います。

 

1)ご本人にとっての意義

遺言書を作成する前準備ができる、というのが最も大きな意義でしょう。具体的には2つの準備ができるかと思います。1つは財産の棚卸しです。何が・どこに・どれだけあるのか、つまり財産内容とその所在を一覧にすることができます。2つ目は感情の整理です。これまでの人生を振り返ったり、ご家族への想いを改めて確認したりする機会になります。これら2つを整理して、最終的に誰に何を遺すのか・どうしてそうするのかを深く考え、遺言書に反映させることができると思います。

 

2)ご家族にとっての意義

ご本人にしか分からない情報がまとまっているのが大きなメリットです。財産内容についてはもちろんですが、曖昧にしか把握していなかった親族関係、ご本人の友人知人関係、その連絡先が一覧になっていると非常に有用かと思います。ご本人が亡くなり、まずは葬儀となったときに、関係者の連絡先が分からず困ってしまうのはよくあるケース。万が一の際の連絡先一覧はとても重要です。

 

また、遺言書作成には至らなかった場合、このエンディングノートがご家族にとって遺産分割の道標となることもあります。ご本人の日記に綴られた想いによって、遺産分割の争いを避けられたというご家族の事例もあります。財産情報・感情の記録を遺すことは、ご家族にとっても意義のあることだと言えます。

 

ご自身のためにも、ご家族のためにも、まずは使いやすいノートに記録を書き留めてみてはいかがでしょう?あまり気負わずに、書ける項目から少しずつで良いと思いますので、相続対策の第一歩になれば幸いです。